「さて、今日は何にしましょうか?」


ほっとしてお茶が飲みたいときコーヒーか紅茶という話になる。

これだけ喫茶文化が発展しても一息つくときになぜコーヒーか紅茶なのだろうか?

それは多彩で華やかな茶器と洋菓子が「ほっと一息の時はコーヒーか紅茶」をイメージさせ定着させたのではなかろうか。英国風アフタヌーンティーは華やかで素敵だし、ブラックコーヒーにアップルパイやドーナツも捨てがたい。バックにジャズやクラシックが似合うのもこのふたつだろう。


日本にコーヒーが入って来たのは江戸時代初期の長崎の出島だったという。苦いコーヒーを最初は受け入れることが出来ず商人や役人、遊女など一部の人びとが飲んでいた。明治時代に入り、西洋人と付き合うようになり徐々に浸透していった。西洋では商談や会議の道具として扱っていたのだろう。リラックス効果があり、話が続きやすいということが喫茶の目的だったのではないだろうか。


さて自分のことを書いてみると、私はコーヒーも紅茶もどちらも大好きだ。愛しているといっても過言でない!今は種類も豊富で店舗でも通信販売でも好きなものが手に入る。私が子供時代にはコーヒーはインスタントコーヒー、紅茶も決まったメーカーのものだった。紅茶はいつもレモンが添えられそれしか知らなかった。だから当時の私はいくら沢山の砂糖をいれてもそれほどおいしいものだとは思っていなかった。

大人になり、フレバーティや、スペシャリティコーヒーなどと言う舌を噛みそうな紅茶やコーヒーを飲む機会を得て、それぞれの飲み物と合うデザートを口にした時、その二つが合わさって更なる味覚が発生することを知った。またどちらも、味覚だけでなく嗅覚も刺激する。なんとも言えない幸福感を家で、自分が淹れるお茶で、こんなに簡単に得ていいのだろうか?と思うのだが遠慮することはない。

これからも貧欲にどんどん追い求めていきたいと思っている。